ゴー宣DOJO

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切通理作
2015.3.31 05:20

そろそろ、殺る季節じゃないか?

前回のゴー宣道場で、小林さんの方から、「もし自分がイラクで人質になったらどうするのか?」という問いかけがありました。

 

それはおおむね、殺される立場になるかもしれない、あるいは、実質自決するような立場になるかもしれない覚悟を問われるものでした。

 

その一方で、僕が強く思ったのが「殺す覚悟」でした。

僕が『新戦争論1』を読んで一番印象に残ったのが、捕虜を銃剣で突き刺すという行為は「戦争犯罪」ではない……という指摘でした。

 

リベラル派なら、そんな事は人として許せない……という事になるでしょうし、ネトウヨなら、それは捏造で、日本軍はそんな事はしていない、していても言うべきではない……という事になるかもしれません。

 

しかし小林さんはそのどちらでもなく、実際人質を殺す事態になる事はあり得るし、戦争である以上、それは違法ではないんだという事を突きつけたのでした。

 

そう考えるなら、我々はいつか、人質を殺す側になる事も、覚悟しなければならないという事になるでしょう。

 

しかし、案外、その敷居は高くないかもしれません。

裁判員制度が始まる前、一般から選ばれて裁判員になる人は、被告に対して判決が甘くなりがちになるであろうという事が大方の予想だったと思います。

「それでも罪は罪」という広報がなされていた事からも、わかります。

 

ところが実際に裁判員制度が始まってみると、求刑よりも重い罰を課そうとする傾向がみられ、死刑すらも珍しくなく、裁判所の方がかえってビビッてしまい、最高裁で従来通りの判決に戻る事態も出てきています。

 

僕がもし裁判員になって、たとえば自分と同じ民間人に死刑を宣告する側になったら、さぞかし寝覚めが悪いだろうと思っていましたが、しかしたとえば先月の、川崎の少年殺害事件の主犯少年を担当する立場になってしまったら、迷うことなく「死刑」を主張しているでしょう。

 

この世に裁きというものがあるのなら、その当事者になる覚悟は、意外に身近にあるのかもしれません。

「そろそろ、殺りたんじゃないか?」という『新戦争論』のコピーが、色んな意味で迫ってきます。


ゴー宣道場
「『新戦争論1』と戦後70年」

平成27年4月12日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

「人事労務会館」
(住所:東京都品川区大崎2-4-3 )は、
JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線
『大崎駅』 の 北改札口 を出て左へ、
「西口」 側の左階段を降りて、徒歩3分です。

毎回、会場の場所が分からず迷われる方が、多くいらっしゃいます。

人事労務会館のHPにて、場所をよくご確認の上、ご来場下さい絵文字:重要
(HP掲載の、駅から会場までの地図を印刷し、持参されることをオススメします )

詳しくは、 “ こちら ” でどうぞ。


『新戦争論1』は右派にとっても、左派にとっても、
都合が悪いことが描いてある。

右派はイラク戦争を支持して
わしをバッシングしたのだから、
その検証など直視できないのかもしれない。

だが失敗は失敗なのだし、
アメリカもイギリスも間違いを認めている。
なぜ日本人の右派だけが真実から
目を背けるのか?

イスラム国への対処の仕方も、
イラク戦争と全く同じ愚を繰り返して
いいのだろうか?

「対テロ戦争」であり、「ならず者国家との対決」であり、
「壊滅させればそれでよし」と言うが、
Scrap&Buildのうち、Scrap(破壊)は簡単だが、
Build(建設)は難しい。

結果として「無秩序」しか残らないなら、
テロはなくならない。

そもそも国民国家の概念で、
中東をBuildingすること自体が
間違っているのではという疑念まで
思想的に考えたのが『新戦争論1』である。

その他にも、慰安婦問題は右派にも左派にも
都合の悪い真実が描いてある。
両陣営はなぜ真実から目を背けるのか?

靖国神社に対する考察も、
おそらく右派にも左派にも都合が悪いのだろう。

だが申し訳ないが、これが正しい
靖国神社の捉え方である。


次回4月12日の「ゴー宣道場」は、
現代の武士・堀辺正史氏を迎えて、
『新戦争論1』をさらに掘り下げて議論する。


 
『新戦争論1』


当日、道場の入場料は、お一人様1000円です。


参加ご希望の方は、このweb上の申し込みフォームから申し込み可能です
絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のメニュー「道場参加申し込み」もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

※「申し込み確認メール」が届かない方は、以下のような原因が考えられます。

・迷惑メール対策サービスを利用していて、「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている
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・セキュリティソフトやメールソフトで迷惑メール対策をしていて、 「ゴー宣道場」からのメールが迷惑メールと判定されている

reply@gosen-dojo.com」からのメールを受信できるよう再設定をお願い致します。

「申し込み確認メール」が届かない場合、当選メールも届かない可能性がありますので、
ご注意ください絵文字:重要


申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。

当選された方は、道場当日、
その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。

 道場参加申し込みフォーム

応募〆切 は 平成27年4/1(水) です。

当選通知の送付は、応募〆切後になりますので、しばらくお待ち下さい絵文字:よろしくお願いします

ご応募、お待ちしております!

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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